ランドナビコース(0322〜0323.2003)

2001年の3月下旬にランドナビコースを実施した。
毎度の事ながらフィールド系のコースは天気に恵まれない。初日は午後から雨が降るそうで、この条件を憂鬱に感じるか、チャレンジできてラッキーと考えるかは参加者次第。
今回はインストラクターコースで初参加者がいない。基本手順の教育に時間を割く必要がないため、移動距離を延ばし、地図で確認してもとても登れるとは思えない強烈に等高線の密集する場所を選んで薮漕ぎに励んだ。

薮漕ぎフェーズ前に方位角を調整する参加者
目的地は林間からかすかに視認できるが、ほぼ真上。地図上では150mの距離(平面)だが、200m以上の高低差がある。平均斜度が50度を超える斜面を目標物の見えないブラインドの条件で一直線に登る。頼りになるのはコンパスだけで、自分の直感を頼りにしだすと間違いなくミスコースする(=無意識のうちに右にずれる)。

この参加者は、1泊分の装備を50リットルタイプのPLCEパトロールパックとアサルトベストにバランスよく振り分けて携行している。DPMスモックとトラウザス(カーキ)の組み合わせは
定番のインストラクタースタイル。賢い工夫がデザートカラーのブッシュハットで、ブッシュの中でも見失うことがない。RECONコースでは使えないがナビ系のコースでは重宝する。
薮漕ぎ中
こんな調子の斜面を結構なスピードで登りつづける。誰も入ったことがないようで、、岩のほかには濃い繁みと倒木、中途半端に大きい折れた枝が行く手を阻む。

足首に巻いてあるのは裾止め用のテープ。ベルクロ式で便利そう。
目的地の頂上付近で急に植生が変わる。
たいした高度でもないのに急にブッシュが濃くなり杉がなくなる。なぜだろう?左上奥にRECONコースのシナリオで何度も襲撃することになるはげ山がうっすらと見える。撮影場所から直線距離で1000m。シナリオ中はこの場所からスナイパーチームがハスキンズでアサルトチームをバックアップする。(ウソ)
今回持ち込んだ代表的なナビ装備
コンパス(M73)とプロトラクターは必需品。地図はUTM(ミリタリー)グリッド入りの専用の物を使う。今回はGPS受信機で座標を拾いまくっている。写真のGARMIN社製「E-トレック・サーミット」は受信感度も良く、お奨めできる。電子コンパス内蔵で、ありがたいことに方位角を度とミルから指し示してくれる。高度計もそこそこ正確で、受信感度の劣化状況から平均的な測位誤差を表示してくれるので大変に助かる。有効に使うには、地図に正確なグリッドラインを引く必要があるし、電源には限りがあるのでコンパスのバックアップに使うとよい。このモデルは日本語説明書付で以下のサイトから購入できる。
http://www.rakuten.co.jp/ida-online/index.html


サーミットに以下のサイトからダウンロードできるミリタリー用同等に高性能なフリーソフト
http://www.kashmir3d.com/

を組み合わせれば、現場にノートを持ち込んで電子地図とリンクさせ、ピンポイント爆撃も可能な電子戦シナリオを設定できるようになる。

チャレンジ系の山篭りコースはやめられない。
病み付きになる参加者の気持ちもよく分かる。今回はRECONコースに新しいシナリオを組み込むための下見を兼ねており、地図に記載されるはずのない獣道まで全てのルートを網羅することができた。今後は、複数のチームが広域に散らばりピンポイントでタイミングを合わせてRV、アンブッシュやサーチ&デストロイなど、さらに複雑で高度な楽しいメニューを組み合わせられる。


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