SOP/ガスマスク

IAコース中のピンナップ。
SF10ガスマスク(対テロ用薄型フィルター付)

SPEC&TIPS
ガスマスクを装着するとサイティングが難しくなる。
特に固定ストックのMP5ではサイトラインとストックラインが近く、強烈に狙いにくい。このことを理由にSASでは、リトラクタブルストックのMP5を好んで使う。それでも頬の部分をストックに押し付け、潰さないと狙えない。

ドットサイトを使うのも有効な手段だが、ラペリングなどハードな扱いに耐えるかどうかが問題になる。
ガスマスクは、
気密性が高いこと
レンズが歪んでいないこと
目的に応じてフィルターを換装できること

などを要件に選択する。
アメリカにいた頃にDEF-TEC社製のガスマスクを装着し、ガス室に入ったことがあるが、気密性が低く、どれだけヘッドストラップをきつくしてもどこからかガスがしみ込んでくる。顔に直接催涙ガスを吹き付けられたのと同じ苦しみを味わい、生き地獄をさまよった。出来損ないのガスマスクほど恐ろしい物はない。高価でも間違いのないタイプを選んだほうがよいだろう。

≪S10・FM12≫
イギリス軍では、それまで使っていたS10ガスマスクを96年頃から新型のFM12ガスマスクに順次切り替えている。
どちらも優れたガスマスクで気密性が高く、とても使いやすい。最大のセールスポイントがドリンクチューブを内蔵していることで、専用の水筒からマスク越しに水分を補給できる。S10では2段構造だったレンズがFM12ではフラットタイプになっている。

≪SF10・CT12≫
長年SASのCTチームではSF10ガスマスクを使ってきたが、最新の画像などを見るとCT12ガスマスクが使われている。
CTではガスマスク越しに水分を補給する必要がないため、どちらもドリンクチューブが省略されている。フィルターノズルが左右両側にあり、効目や利腕に応じてどちら側にでもフィルターを装着できる。CT12ではヘッドストラップが新型になっており、激しく動いてもずれにくくなっている(=気密性を維持できる)。CT400用のコンデンサーマイクを内蔵しているタイプもあるが、マスクを外すと通信できなくなる。スロートマイクのほうがよいだろう。

≪AR10≫
警察やレスキュー用の廉価版ガスマスク。
軍用のミルスペックタイプと同じメーカーが作っているので性能的には問題ない。FM12やCT12と同じ新型ヘッドストラップのおかげで機密性も高い。

≪ダークレンズ≫
CTでは爆弾でドアを開けたり、スタングレネードを使う事もある。
閃光で目がくらむのは困るため、レンズの外側にアウターのダークレンズをかぶせる。このダークレンズは強化ゴムのテンションだけで固定されているので外れやすい。ラペリング中やダッシュ中などに突然外れるので、接着剤やテープなどで固定したほうがよいかもしれない。

≪フィルター≫
対NBC用と対テロ用の2種類がある。
NBCフィルターは厚さが5センチ以上あってかさばるし重い。そのため、頭部の左右(前後も)のバランスが崩れがちになる。当然呼吸もし辛くなり、装着して50メートルも走ると酸欠で世の中がグルグルと回転し始める。目が回っているのだからサイティングなど到底無理で、銃など撃てるわけがない。使いこなすには肺を鍛え、肺活量を稼ぐしかない。
半分の厚さの対テロ用では多少呼吸がしやすくなる。そのかわり核もバイオも止められない。催涙ガスも完全に止められるわけではないが、我慢できる程度までは浄化してくれる。
注意して欲しいのは、完全に酸素以外の異物を浄化するフィルターなどないこと。それに火災現場で熱せられた煙を吸い込めば、炭素は浄化してくれるが熱は通してしまうので、肺が焦げる。目的に応じてフィルターを換装するのがSOPだが、火災現場では酸素ボンベなどの外気と遮断した新鮮な空気を吸う必要がある。




≪注意≫
中古や新古のガスマスクに性能保証はありません。フィルターについては保障期間を過ぎた中古や新古を販売することはありません。ご了承ください。
また、FM12、SF10、CT12、AR10、フィルター類については性能保証付きの新品を販売しますが、輸入・販売にライセンスを取得する必要があり、現在手続き中です。予約を申し受けていますので、購入を希望される皆様は他の装備同様に注文ページからお申し込みください。納品時期は未定ですし、予約の取り消しや変更には一切応じられませんので、注意してください(価格変更や輸入中止など、当社に理由がある場合にはこの限りではありません)。



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