SOP/浄水器

PRE-MACトレッカー(左)とカタディン浄水器
SPEC
PRE-MACトレッカーは、NATOミルスペック対応でイギリス軍にも納入されている。
250リットルの汚染水を浄化できるカートリッジは0.2マイクロファイバー製で、水質テロにも対応しており、バクテリア、ウィルス、微生物を除去し、飲料用からファーストエイド、歯磨きにまで利用できる安全な水を供給してくれる。ユーティリティポーチに収まるサイズで、携帯用として使うのがSOP。

スイス製のカタディンは、国際救助隊やSEALにも採用された大容量の浄水器。
5万リットルの汚水を毎分1リットルのスピードで浄化できる。0.2ミクロンフィルターはバクテリアやウィルス、微生物を除去するので、煮沸せずに飲むことができる。抗菌性素材内臓のフィルターはメンテナンスも容易で、バクテリアが増殖することもない。
TIPS

人間は1日に2リットルの水分を必要とする。
どれだけ節約しても1リットルでは足りないはずで、トレーニングコースでは、日数分の予備水をベルゲンにたっぷりと詰め込んで運ぶことになる。このウォーターコンテナが大問題で、荷物が強烈に重くなる。消費に応じて軽くはなるが、消耗する体力とバランスを取り必要がある。

国内では、少しの努力で水源を見つけることができるのだから、そこから水を補給すればよい。しかし、上流に工場があったり、生活廃水が流れ込んでいたりする可能性もあるので注意が必要。汚水を飲んで腹を壊すと体力を急激に消耗し、すぐに身動きがとれなくなる。そのため、どれだけきれいでも生水は浄水器を通してから飲むのがSOP。

浄水器は2種類を使い分けるとよい。
大量の水が必要になる活動拠点には、カタディンなど大容量で大型の浄水器を設置する。移動用にはかさばらない小型浄水器がよい。大型と小型の2種類を適時使い分けるのがSOP。

また、浄水器の寿命を少しでも延ばすためには、汚れた水溜りなどの水でなく、流れる水から浄水するよう心掛けたほうがよい。
手ぬぐいを通すなど、いちど大雑把に浄化した水を浄水器に通すと寿命が格段に延びる。

PRE-MACトレッカーの取り扱いはシンプルで、吸取り用と供給用の2種類のチューブを底部に接続するだけで使用可能になる。
マニュアル(英文)内で説明している注意事項は以下の通り。

新規に使用する場合は、最初に浄化した250〜300ccの水を捨てること
浄化するたびに2分程度時間を置き、安定させてから飲むこと
海水や塩水は浄化できないこと
妊婦や甲状腺に問題がある者は、医師の診断を受けてから使用すること
石鹸や洗浄剤では決して洗わないこと

などで、マニュアルを熟読してから使うのがSOP。


カタディンも同様にマニュアルを熟読してから使う。
すでに世界的に信頼できる実績を持つ浄水器なので詳細な説明は省略する。

脱塩浄水器

通常の浄水器では海水を浄水できないので、専用浄水器が必要になる。
アメリカやヨーロッパの海軍では、中型までの艦船やゾディアックボート用に手動の脱塩浄水ポンプ≪サバイバー35≫を採用している。他にもヨットレースや漁業などでも積極的に採用されており、豪華客船の救命ボートに常設されたりしている。
小型の≪サバイバー06≫は、「SASサバイバル百科大全(バリーデイヴィス著)」の85ページで写真が紹介されている。1sちょっとの重量で純粋なサバイバル用。サイズ(ポンプ容量)に比例して35よりも脱塩スピードが劣る。
どちらも98.4%という驚異的な脱塩率で水道水以下の塩分濃度。もちろん通常の浄水器としても使用できる。両モデルともチューブが長いのは船のデッキから海水面に給水ノズルを垂らして作業するため。間違っても切り詰めてはいけない。
大型船舶用用の電動タイプもあるが、サイズと価格が驚異的に跳ね上がる。昔ながらの蒸留式脱塩装置もソーラーパネル利用の電動に進化していたりするが、サイズが大きくタクティカルでないので、ここでは紹介しない。


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