SOP/着火具・固形燃料・メスティン


代表的な着火具と固形燃料
上段左から着火具用の防水ケース、カリークッカーとタブレット(錠剤)
メスティン内:
マグネシウムスターター、フリント、過マンガン酸カリウム、サバイバルルマッチ、火口用の麻紐

TIPS
≪カリクッカー≫
カリークッカーとエスビットの性能を、フィールドテストから比較検証した。
条件
気温18度 微風、米軍キャンティ−ンカップを蓋無しで使用、専用の金属コンロ使用
内容:
カリクッカ−とエスビットの屋外使用に関する比較対照、水200ccを沸騰させるまでの所要時間の計測、総燃焼時間の計測
テスト結果
種類 数量 重量 沸騰までの所要時間 総燃焼時間
カリクッカ− 1個 30g 約 3分30秒 約7分
エスビット 4個 16g 約 9分30秒 約14分
8個 32g 約 7分 約20分
比較
@カリクッカ− Aエスビット
内  容 1個30gの燃料が8個入り(240g) 1個4gの燃料が20個入り(80g)
着火能力 楽に着火できる 楽に着火できる
火  力 燃料だけで水を沸騰させられる 燃料だけでは、水を充分に沸騰させられない
燃焼時間 燃焼時間は短い 燃焼時間は長い
熱伝導率 専用の金属コンロと組合せると熱の伝導率がよく 、調理にも使える 専用の金属コンロと組合わせると熱伝導率は良くなる が調理には向かない

総論
火力の違いは一目瞭然。
カリクッカ−は燃料だけでも充分に使える。対してエスビットは焚火と併用しないと使えないので着火剤として利用するのがベスト。雨が降って他に燃やす物の無い状況などではカリクッカ−のほうが明らかに使い勝手が良い。燃焼時間の差は専用のコンロの壁面を調節して流れ込む酸素の量を意図的に少なくすることで充分に補える。火力の調整も風向きとコンロの関係に気を配れば調節できる。アルミホイルなどでキャンティ−ンカップに蓋をすればもっと早く沸騰させられる。エスビットでは蓋をしても充分に沸騰しなかったかもしれない。

特殊部隊はガソリンやガスのコンロを使わない。
撃たれた時に燃えたり爆発する可能性が高く重くてかさばり燃焼時に大きな音がするなどが理由で使い切りでゴミが残らず荷物も軽くなり音と煙が出にくく燃焼能力も高い固形燃料を好んで使用する。エスビットが安くカリクッカ−は高いと言う印象は大きな誤解。カリクッカ−と同等の能力をエスビットに求めると、逆に高価になる。お手軽キャンプなどではエスビットで充分だが強風や雨、雪などのハ−ドな条件の下ではカリクッカ−に勝る固形燃料はない。

≪メスティン≫
あると便利な携帯用のフライパンで、そのまま食器として使用する。
写真のメスティンは、油焼きしてあるため底が黄いろい。現場に持ち込む前に、油焼きしておくと貴重な食料が底こびりつかなくなり、焦がす可能性も低くなる。大小2つのサイズがセットでPLCEユーティリティポーチにはフィットするが、アサルトベストのポーチには入らない。1回分の食料やカリクッカーを詰め込んでSASエスケープポーチに入れてベルゲン内で管理。E&Eの際に取り出して装着する。

≪着火具≫
着火具はサバイバルキットから分離して、専用の防水ケースに入れて携帯するのがSOP。
サバイバルマッチやマグネシウムスターター、フリント(火打石)、火口用の麻紐や綿などを詰め込む。マッチの刷紙も忘れてはいけないがマッチと擦れないように厳重に管理しないと他の装備が燃えてしまう。


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