自分がふられたのを納得できないこの男は、交際解消後も定期的に依頼人に手紙を出し、あたかも交際が継続しているかのような文言で「駆け落ちして北海道で一緒に暮らそう」など、ヒモ以下の幼稚な手段で復縁を要求しつづけた。依頼人は自然に解決するとの予測から我慢していたが、手紙の頻度が1ヶ月に1度から2週間に1度とエスカレートし、誕生日プレゼントが自宅に届けられた段階で断念、当社に相談した。自分勝手で自己満足的な行為が相手をどれほど不愉快にし、恐怖感を抱かせていたのか気付かないとは情けない。
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このようなトラブルでは加害者と同じレベルで争ってはいけない。加害者の知らないところで法律的に包囲していくのが正しい手順。経過を記録し証拠を集め、法的措置の段取りを全て整える。その上で信頼できる友人か当社などの専門家を代理人に加害者と直接面会させると良い。
面会では法的措置の準備ができていることを申し伝え、警察の介入や裁判による強硬解決が良いのか、それとも自分の過ちを認め謝罪し、今後何もしないと誓約することで穏便解決を計るのか二種類の選択肢を提示し、加害者自身に解決方法を決めさせる。
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加害者との直接面会の目的は継続しているハラスメントがなくなり、二度と再発しないという被害者の望みをかなえることにある。逃げ道を全て塞ぎ、法律的に相手を追い込む詰め将棋にも似たこの解決方法は非常に効果的で、これまでにこの方法で解決したトラブルでの再発率は0%。しかし面会の要領には専門的なコツがある。何気ない一言が加害者の「逆上のスイッチ」を押してしまう可能性が高いため、当事者(被害者と加害者)同士の直接面会は絶対にしてはいけない。友人を代理人にする場合にも専門家のアドバイスを受けておいた方が良い。
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このケースでは被害者へのインタビューから事前準備、加害者との面会まで二日半の介入で解決した。面会時にこの男は「1年も手紙を出しつづけたのに返事がなかった。それに復縁拒否の意思表示もなかった。」と見苦しい言い訳をしていた。ラブレターを書いても返事がないのは交際拒否の無言の意思表示と受け取るのが世間的常識であろうに、なぜ理解できないのだろう?1時間ほどの面談でこの加害者は仕事や家庭生活、社会的信用など失う物があまりにも多いことなどを理由に穏便解決の道を探ることを選び、自分の意志で自発的に過去のハラスメントを謝罪、今後何もしないと誓約した。加害者が手にしているのがその誓約書で、万が一被害が再発した場合に執る法的措置で重要な意味を持つ。もちろん面会の内容は全て録音・撮影されている。無理やり書かされたなどという言い訳は通用しない。
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