IAコース(0428〜0430.2001)

2001年のゴールデンウィークにIAコースを実施した。
参加者は初体験2名と経験者2名の計4名。ほとんどハンドtoハンドのプライベートレッスンで、安全管理にも支障なく、参加者毎の能力差に悩まされることも無く、全てのメニューを順調にこなし、最終的に「準備に時間のかかる複雑な設定のシナリオ」に挑戦してもらった。


4月28日: フェーズ1
初体験2名がアブセイル(懸垂降下)の経験者だったので、午前中に安全管理の手順を再確認し、L字、オーストラリアン、コリアンなどの代表的なテクニックを復習してもらう。
アブセイルはFAP(突入前の最終待機地点)へのアプローチ手順の中でも手間のかかる複雑な手段の一つ。ラダー(ハシゴ)を使えない高所にエントリーする際の最終手段で、背の低いビルなどの場合はわざわざ屋根からアブセイルなどしない。オーストラリアンやコリアンなどの複雑でバランスの取りにくいテクニックは、度胸試し以外で利用する機会はほとんど無いだろう。
参加者が使う代表的な降下具はイーグル社製ハーネスとカラビナ、米軍の皮製作業用グローブとCMI社製のレスキューエイトディセンダー(爪付きのエイト菅)。これ以外にもザイルから自作するハーネスやSASのフルボディハーネス、ストップディセンダーなど、様々な降下具とザイル(CT用と登山用の2種類)との相性を研究してもらう。




L時降下直前
高さ15メートル、オーバーハング




同じ参加者の3日目
フル装備にフレームチャージ付き
午後からは専用レンジでハンドガンとMP5の取扱いを学ぶ。
エアガンシューターの多くは射撃は上手いがセフティコントロールやシューティングフォームなどで実銃では通用しない間違った取扱いをしている。これを矯正するのだが癖がついているので時間がかかる。タクティカルな観点から根気よく説明し、理解してもらい自分から積極的に直すよう仕向け、タイム計測やMP5→ハンドガンのコンビネーションなど動作を複雑にしていく。アメリカで元SASから時間をかけて学んだことを1日で身に付けてもらう(詰め込む)には、余分なことを考えないように参加者にプレッシャーを与えつづける軍隊的な教育手順も取り入れる。
ナイトシューティングでは、ハンドガンやMP5とシュアファイアとの関連性を学び、タクティカルなシューティングテクニックを学ぶ。

19:30頃終了




ハンドガン with S10ガスマスク
どちらもレフティ(左利き)




MP5 with S10ガスマスク

※4月29日の記録※

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