出会い系

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出会い系と呼ばれる様々なサービスは売買春や援助交際の温床であり、十数年来の社会問題です。

ストーカー事件に発展するケースも多く、当社でも多くの相談を受けています。

  • メールでは好印象を受けたが、会ってみたら別人で、肉体関係を強要されそうだ
  • すぐに別れたが、しつこく復縁を要求され、嫌がらせも受けている
  • 執拗な交際要求を受けており、自宅まで乗り込んでくる

となどが一般的なトラブルで、早い段階で手を打てば比較的スムーズに解決します。しかし中には暴行・障害や住居侵入などの凶悪にエスカレートし、被害者だけでは手に負えなくなり、収集がつかなくなるケースもあります。

交際相手を求める男女の出会いの場の一つであり、恋愛をサポートするサービスとして意義があるのでしょうが、一番問題なのが相手の顔が見えないことです。仮想世界で交際相手を求め、自分を魅力的に見せようとする男女は多少なりとも「誇張した個人情報」を書き込むわけで、それを見た者はイメージだけが先行します。実際に会った際の「イメージとのギャップ」は至極当然の成り行きでしょう。

うまく交際を開始できたとしても交際前の「誇張した予備情報」を理由に些細な食い違いが「騙された」「貢がされた」といった印象を与えかねません。「相性が悪い」「信用できない」などと一方的に別れを申し渡すなど、短絡的に交際解消などすると間違いなく嫌がらせに発展するでしょう。

また、真剣な登録者ほど「恋人が欲しい」という意思を強く感じさせます。
特に「盲目的に恋人を欲している登録者」や「結婚を前提とした真面目な・・・」「すっきりとした大人の・・・」などの恋愛にこだわりを持つ者を騙すのは簡単です。全ての閲覧者が真面目に交際相手を求めているわけでありません。言いなりにできる愛人を欲する者だけでなく、AVや水商売の勧誘員、ホストやヤクザなどの「よからぬ事を企む者」は、悪巧みが得意です。彼らはターゲットを巧みな話術でそそのかし、罠にはめます。「気付いたらホステスになっていた」、「水商売で働いていた」などというケースもあるため、注意が必要です。

・対策
わざわざトラブルに首を突っ込む必要はありません。出会い系サイトなど使わないにこしたことはないでしょう。
どうしても利用するのなら、情報の公開とプライバシーの間でバランスを取る必要があります。不特定多数の閲覧者を相手にする場合は、

  • ハンドルネームを利用し、本名を明かさない
  • 年齢は正確に公開する(誕生日の月日は操作する)
  • 連絡先はフリーのメールアドレスに限定する
  • 必要以上に個人情報を教えない
  • 余分なことは書かない

などは基本です。「有名人の○○に似ている(と言われた事がある)」などの文言は閲覧者の想像を固定させます。辞めたほうが良いでしょう。

特定の相手と連絡する際にもいくつかの注意事項があります。
頻繁に連絡してくる相手やレスポンスの早い相手に好意を持つケースが多いようですが、裏を返せば「欲望の強さ」が見え隠れしています。特に「すぐにでも会いたい」などと書き込んでくる相手には注意するべきです。相手からの連絡への回答も、その内容とタイミングをコントロールし、相手に自分の本心を悟られないようにするのが基本です。
相手の人間性や価値観を見極める必要もありますが、コツは特定のキーワードへの反応を確かめることです。さりげなく文中にキーワードを埋め込み、自分の意見についてどう思うか尋ねる方式で、相手から「自発的な回答」を引き出すと良いでしょう。

無駄なトラブルを予防するコツは、自分の本心をさらけ出さずに「やり取りの主導権」を握ることです。引き際も肝心で、トラブルの予感がしたら即座に連絡手段を絶つのが基本です。専用のフリーアドレスなら惜しげもなく捨てられるでしょうし、本名と誕生日さえ知られなければ素性を知られることもないはずです。
いつでも痕跡を残さず姿を消せるように登録の段階から準備しておくと良いでしょう。

(2014年2月7日に一部内容を更新)